簿記3級で現金過不足の問題が出た場合の対処法!?

簿記3級 現金過不足

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現金過不足って、ついつい間違えてしまう事が多いですが、圧倒的に多いのがこれです。

貸借の間違えですよね

実は、それを「うっかりミス」認定してしまいますと、本番で間違えてしまう可能性が高いと思います。本番で間違えないような、ミスを減らす解き方をご紹介したいと思います。

目次

なぜ貸借をミスってしまうのか

ミスの原因としては「理解不足」とか「暗記不足」という人もいますが、理解をした上でミスしない方法があれば一番いいですよね。その理解を伴った処理の方法をご紹介したいと思います。

家計簿でもよくありますよね

現金過不足の問題を家計簿で考えると「あるある」だと思います。しっかり帳簿をつけているつもりでも、ヌケモレがあって現金の残高と家計簿との残高が合わなくなって、家計簿を辞めてしまう人って多いですよね。

家計簿だったら、最悪投げ出してもなんとかなるかもしれませんが、簿記の場合だと、投げ出してしまって、税理士にもお願いしないと、税金なども含めていろんなお咎めを受けることがあります。ですので、しっかりつけている人がほとんどだと思いますが、それでもズレが生じることってあります。その処理をどうするかっていうのが現金過不足の問題となります。

間違えやすいポイント

間違いやすいところを列挙しますと

  • 貸借の逆にしてしまう
  • 調べたあとの科目の貸借を逆にしてしまう
  • 残りの雑損・雑益を逆にしてしまう

問題の例

では、以下の問題をどうやって解いていって良いのかをご説明いたします。

  1. 金庫を調べたところ、現金の実際有高は900円であるが、帳簿残高は950円であった。
  2. 現金過不足の原因を調べたところ、20円については通信費の支払いが記帳漏れであることが判明した。
  3. 本日は決算日につき、1で生じた現金過不足のうち原因不明の30円については、雑損または雑役で処理する。

間違えにくい解答方法を解説します

基本的には決算整理事項であることが多い現金過不足についてですが、まずは残高試算表や帳簿残高がいくらを確認します。ここで、帳簿残高は950円というのがわかりますよね。
それをまず、正しい数字に入れ替えるという作業を考えます。つまり貸方(右側)に帳簿残高を記入して、一度0円にしてしまいます。

仕訳
(現金)950



いちど、現金帳簿残高や残高試算表にある残高を貸方(右側)に記入して、残高をいったん0にします。通常現金の残高は借方(左側)ですので、右側に同金額を書くと、一旦0円になりますよね。

それで、借方(左側)に改めて手元に残っている金額である900円を入れます。

仕訳
(現 金)900(現金)950


こうすると、残高試算表の金額を、現金の実際有高に置き換えることが出来ますよね。
ですが、それだと、「貸借が一致しない」という問題が出てきます。その貸借を一致させるために、金額を(現金過不足)といれて、貸借を無理やり一致させます。

仕訳
(現金)900(現金)950
(現金過不足) 50

それで終わってしまうと、「仕訳で1つの科目を使えるのは1回まで」というルールから外れてしまいますので、貸借として記載した現金の金額を相殺させて、

仕訳
(現金過不足)50(現 金)50

とします。

まとめますと

簿記3級 現金過不足

この、現金過不足の勘定科目は、資産でも負債でも資本でもない一時的な勘定科目ということで理解していただいて、最終的に決算のときに残ることはないと思っていただければと思います。そうすると
問題文では20円は通信費なので

仕訳
(通信費)20(現金過不足)20


この状態だと、まだ現金過不足が30円残っているので、問題の指示通り雑損・雑益で処理については


仕訳
(現金過不足)30

と記載して、現金過不足の残高が0円になることを確認した上で、


仕訳
(雑損)30(現金過不足)30


と借方(左側)に雑損と入れます。これは、収益・費用と同じで最終的に借方(左側)に記載すると雑損で、貸方(右側)に記載すると雑益ということになります。現金過不足が最終的に0円になることを前提に考えていくと、間違えることは少ないと思います。

ちょっと手間がかかってしまいますが、まずはこれで理解をしながら慣れたほうが良いと思います。帳簿より現金有高が多いから現金を足すために借方(左側)に記載して、というふうにやってしまうと、ちょっとした読み間違えにより、貸借が逆になってしまい間違ってしまいます。

また、これを「うっかりミスだ」って認定してしまうと、実は50%の確率で、たまたま今まで正解していたってこともあります。

現金の残高は、いま持っているお金以上でも以下でもありません。

 つまり、実際有高が正となります。そうすると、それに合わせるために、帳簿を増やしたり減らしたりしなければなりません。

ですが、ちょっと一歩引いて考えてみると、全額帳簿残高を貸方(右側)に記載して0円にし、そのうえで現金有高の金額を借方(左側)西分で書いて残高としてあげると、若干強引な感じではありますが、それで正解の金額になります。

ですが、貸借の差額が発生していますので、それを現金過不足として、処理します。

その現金過不足って、処理されていない仮の勘定科目なので、このまま決算を迎えるわけには行きませんので、原因を調べた結果の処理をして、最後にどうしてもわからないものは、指示通りに、雑損・雑益で処理して、現金過不足の科目は、残高を0にします。

最初の現金過不足で貸借を間違えなければ、その流れで、現金過不足の残高を消しながら、正しい科目に処理していくことによって、間違えが少なくなると思います。

まとめ

貸借の間違いを、理解不足とかうっかりミスという考え方でも良いですが、実は間違えにくい方法で解くことによって、得意な処理になってきます。

そのうち、貸借に現金の勘定科目を記載しなくても、問題を読んで直接現金の勘定科目を書いて、差額の金額を入れ、反対勘定に現金過不足として仕訳を切ることができるようになりますが、ベースの考え方があるので間違えが格段に減ることが期待できます。

こうして、ひと工夫入れることで、一歩でも簿記3級の合格に近づければと思います。

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この記事を書いた人

アラフィフで非経理のサラリーマンです。
私は高校の時に簿記を勉強してた時に、「簿記って面白い」と感じて、専門学校に進学し、簿記1級を合格。卒業後は一般企業に就職しますが、税理士の資格を最終的にとることができました。

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