簿記の資格は、ビジネスの世界で広く認知されており、特に日本では多くの人々が簿記の知識を身につけるために資格試験を受験しています。その中でも特に有名なのが、日商簿記で続いて、全商簿記・全経簿記があります。これらは、それぞれ異なる団体によって実施されており、試験の内容や難易度、受験者数にも違いがあります。
日商簿記は
日商簿記3級は、日本商工会議所が主催する試験で、ビジネスの基本となる商業簿記の知識を問うものです。この試験は、大学生や社会人など幅広い層に受けられており、特に就職や転職、実務でのスキルアップを目的としています。日商簿記は、その社会的認知度の高さから、履歴書や面接でのアピールポイントとしても有効です。合格率は約40~50%とされています。
全商簿記は
一方、全商簿記3級は、全国商業高等学校協会が主催する試験で、主に商業高校の生徒を対象としています。全商簿記は、日商簿記に比べてやや易しい内容とされており、全商1級=日商2級、全商2級=日商3級という比較がされることがあります。合格率は約60%と高めで、特に高校生の間で受験されています。
日商簿記と全商簿記の違い
日商簿記と全商簿記の目的の違い
日商簿記と全商簿記の最大の違いは、その受験者層と試験の目的にあります。日商簿記は、実務に即した内容であり、社会人や大学生がキャリアアップのために受験することが多いです。
一方で全商簿記は、学校教育の一環として、商業高校生が基本的な簿記の知識を身につけるために受験します。
日商簿記と全商簿記の受験者数の違い
申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|---|
日商簿記3級 第167回 | 24,497 | 20,927 | 8,520 | 40.7% |
全商簿記3級 第97回 | 31,996 | 28,673 | 20,816 | 72.6% |
1回の受験者数を見ると全商のほうが多いですが、日商は年に3回、全商は年に2回で、かつ日商簿記はほぼ毎日受験できるネット試験があり、ネット試験では、年間20万人ぐらいが受験しています。
共通点
どちらの資格も、簿記の基本的な知識と技能を証明するものであり、ビジネスの世界で活躍するための重要なステップとなります。受験を考えている方は、自分のキャリアプランや目的に合わせて、適切な試験を選択することが大切です。また、どちらの資格も取得することで、より幅広い知識とスキルを身につけることができるでしょう。簿記の資格は、あなたの将来にとって貴重な資産となるはずです。
まとめ
日商簿記と全商簿記の違いを解説しましたが、「じゃあどっちを受験すればいいの?」と言われたら、受験者の目的や背景によって異なります。日商簿記は社会人や大学生が広く受験しており、実務に即した内容で評価されています。一方、全商簿記は、主に商業高校生が受験する試験です。日商簿記は合格率が低く、難易度が高いとされており、就職や転職に有利とされています。全商簿記は合格率が高く、高校生の教育カリキュラムに適していますが、社会人には日商簿記の方が認知度が高いです。したがって、就職や転職を考えている場合は日商簿記、学校のカリキュラムに沿った資格を求めている場合は全商簿記を選ぶと良いでしょう。
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