簿記3級って、おそらく1〜3級の中で一番難しいと思います。なぜなら、0→1へのチャレンジになりますから。いろんな学問の中でも、全くやったことがない人が少しできるようになるというのが、一番大変かと思います。
初学の場合には、仕訳から財務諸表や補助簿への流れがつかめなくて「何をやっているのか解らないけど、問題を解いている」という人も多いと思います。
簿記3級って入門じゃないですよね
「3級」という名前に惑わされている人が多いと感じていまして、3級=入門編、2級=普通、1級=プロという感じで思っている人がいますが、実際のところ、3級=普通、2級=プロ、1級=学者レベルぐらいではと思っています。
また、はじめて勉強する人からすると、慣れない用語が多発し、点数も伸びずに、受かる気がしないと思ってくる人もいます。
なぜ簿記3級を難しすぎると思うのか
多くの人は、簿記3級と言えども最初につまづき、難しすぎると感じます。その難しすぎると思う理由は、おもに次の3つです。
基礎知識の習得が必要
簿記3級は、会計の基本的な知識を問う試験ですが、その基礎知識をしっかりと理解し、習得することが求められます。初学者にとっては、仕訳や勘定科目の理解が難しく感じられることがあります。まず最初に、簿記で使う用語を100%理解するより、慣れていくことが大事です。
試験範囲の広さ
簿記3級の試験範囲は広く、様々な取引や会計処理をカバーしています。これにより、全ての範囲を網羅的に学習する必要があり、時間と労力がかかります。簿記3級は、中小企業の法人を想定していますが、主に日常の仕訳と、決算整理に分かれます。「なぜこの仕訳をするのか」は、日常の仕訳か決算仕訳かで分けることによって、理解が深まります。
実践的な問題の多さ
簿記3級の試験では、実際の業務に即した実践的な問題が多く出題されます。これにより、理論だけでなく、実際の取引を仕訳する能力が求められます。実務経験がない場合、これらの問題を解くのが難しく感じられることがあります。逆に、これである程度理解をして、仕訳や決算が理解でいれば、即戦力となりますので、勉強のしがいはあります。
簿記3級が受かる気がしない人が陥っている罠とは
受かる気がしないと思う人に対して、どのようにすれば受かる気が出てくるのかをご紹介していきたいと思いますが、その前に原因は何でしょうか?
勉強量不足
「受かる気がしない」と思う人は、「初めて受験するけど、勉強しても理解が進まない」という方と「すでに2回3回受験したけど、合格点数に達しない」という方の二通りあるのではと思います。
両者に共通して言えることは、ちょっと厳しい言い方になりますが、勉強量不足だと思います。
「頑張りが足りない。もっと頑張れ」と言われているようですが、そうではありません。
というのも、簿記3級はインプットをして問題パターンを暗記をすれば終わりの勉強ではなくて、解答用紙にアウトプットして点数になる試験になります。つまり、理解をしていても実践にできないとダメな点で、「体育」に近いと思います。
小中高と授業の中に「体育」がありましたが、例えば鉄棒の逆上がりでも、先生の話を聞くだけですぐにできるという人もいますが、やり方を聞いただけでできる人は少なかったと思います。
鉄棒を体に引き付けて、手首を曲げて地面をけってと理屈はわかりますが、実際に体を動かすとなるとできないというひとが多かったと思います。ですが、練習を続けていくと、やがて自分なりにやり方を掴んで、出来るようになってきます。
体育のように実践できますか?
簿記3級の勉強もそれと同じで、テキストを読んで流れをある程度理解するものの、実際に仕訳を切るとなるとなぜか間違えてしまうということがあります。
うっかりミスだと思っていても、実は根本的なことを理解していなかったり、間違えて理解をしていたりすることがありますが、正しく理解していても間違えることがあります。つまり、テキストで理解をしていても問題を解いて正しい答えを繰り返し出せるようになって来ないと、点数に結びついてこないことになります。
テキスト中心から問題集中心に
そういうことで、受かる気がしないという人はテキスト中心の勉強になっていると思いますので、体育でいう「練習」に該当する問題集を多く解くことが良いと思います。
問題集の中でも基本中の基本である「仕訳問題」を数多くこなし、間違えたら間違えたところを解答解説に日付と間違えた内容をメモするようにした方が良いともいます。それにより、問題集でどこが間違えやすいか、繰り返し間違えるところはどこかが分かり、テキストに戻って勉強するポイントが見えてきます。
仕訳問題をこなす
仕訳問題を1回解いて終わっていませんか?
仕訳問題でも、1回解いて終わりにするのではなくて、2回3回解くことが大事で、その時間をしっかりかけることによって、正答率が高くなってきます。
仕訳問題を1回解いて、たまたま正解になっていた場合でも、2回解くと間違えて、実は理解していなかったということは、よくあります。
簿記3級では、「うっかりミス」も多いですが、「たまたた正答」も良くあるので、1回正解が出たからと言って、次も必ず取れるという保証はありませんので、同じ問題でも繰り返し説くことをお勧めします。
通信教育も検討は
同じ問題を何度も解いているけど、点数が伸びてこない
たくさん時間をかけているのに、理解が進まなく仕訳が解らない
という人もいると思います。独学は、自分でペースを作りながら頼る人がいない中で、孤独に勉強を進めなければなりません。誘惑もたくさんありますし、気がついたら時間がないという人もいますよね。
また、テキストにかいてあることも、頭の中に入ってこないこともあります。それは、決して頭が悪いということではなくて、そもそも難しいものだと思います。
また、自分でテキストを読んで理解するより、人から教わった方が理解しやすい人も多いと思いますし、勉強のペースや理解がどれほど進んでいるか把握するためにも、通信講座はオススメです
勿論お金はかかりますが、出したお金以上の効果はあります。また、テキストに書いてあることを読んで理解するよりも、言語化された説明を聞くことによって、理解もしやすくなります。
このまま、時間ばかりかけるのではなくて、ある程度独学が向いていないと思ったときは、独学から通信講座に切り替えたほうが、確実に合格に近づきます。
まとめ
目的を「簿記3級の合格」とした場合に、手段は独学であっても通信講座であっても、最終的に合格することが大事だと思います。お金をかけずに通信講座を受講したい人は、CPAラーニングを是非。